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対策を知ることが大事

ネットで誹謗中傷が確認できたら戦おう!

プロバイダ責任制限法 発信者情報開示関係ガイドラインに沿って、戦う手順を紹介します。自身で取り組むなり、専門業者に依頼するにしても大まかな流れは知っておくべきでしょう。

  1. 請求者の本人確認(原則として本人のみ請求を行うことができます)
  2. 請求内容の確認
  3. 発信者情報の特定
  4. 権利侵害情報の特定
  5. 発信者の意見聴取
  6. 権利侵害の明白性の判断
  7. 発信者情報の開示を受けるべき正当な理由の判断
  8. 開示・非開示の決定

となります。

インターネット上の情報流通によって他人の権利が侵害されたとされる場合には、情報発信者、権利者、サーバの管理・運営者や電子掲示板の管理・運営者等の三者の利害関係が絡むため、時として、プロバイダ等の対応には困難が伴う場合があります。

プロバイダ等の対応

そのため、平成13年11月にプロバイダ等の民事上の責任の制限や、情報の流通によって権利が侵害された者の発信者情報開示請求権に関する規定を有する「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」が成立しました。

情報開示請求権

発信者情報開示請求権は、情報の流通によって権利侵害を受けた者の被害回復を可能にするため、認められた権利です。よって発信者情報の開示を請求できるのは、権利を侵害された者、つまり本人になります。

インターネット上で誹謗中傷され、自己の権利を侵害された者は、自己の権利が侵害されていることを証する資料、その他必要な書類をプロバイダ等に提出します。請求手続は、原則として書面によって行います。

発信者情報開示請求書

発信者情報開示請求書

開示請求を受けたプロバイダ等は、発信者情報開示の可否について判断しますが、申請した者が果たしてその本人なのかどうかをまずは確認します。

本人確認の書類は、法人からの請求の場合は「代表取締役の印鑑証明書又は資格証明書」、個人からの請求の場合は、「住民票の写し、パスポートの写し、運転免許証の写し、印鑑登録証明書(申請書の印影と同一のもの)」などによります。

発信者情報開示請求書の提出から申請した者が本人で確認されたら、プロバイダ等は、開示を請求されている発信者情報を保有しているか否かについて、速やかに確認しなければなりません。

プロバイダ等が確認した結果、発信者情報を物理的に保有していない場合、又は発信者情報の特定が著しく困難な場合には請求者に対し、発信者情報を保有していないため開示が不可能であることを書面により通知することとなります。

次に、権利侵害情報の確認です。

権利侵害情報の確認

インターネットにおける情報の流通量は膨大であり、権利を侵害したとする情報の流通があった旨の通知があったとしても、通知内容があいまいであるなど、実際にどの情報が問題とされているのかがプロバイダ等には分からないことも多いものです。

他方、発信者情報の開示が認められるためには、発信者の発信した特定の情報の流通によって権利が侵害されたことが要件となっているから、請求を受けたプロバイダ等がその判断を行うためには、権利を侵害したとする情報を確認する必要があります。

責任の明確化概要


続けて、発信者の意見聴取となります。発信者情報の開示請求への対応に当たっては、プライバシーや表現の自由、通信の秘密等、発信者の権利利益が不当に侵害されることのないよう、原則として、開示するかどうかについて発信者の意見を聴かなければならないことを規定しています。

そこで、プロバイダ等は、誹謗中傷をされたとする発信者のの意見を聴取します。ただし、プロバイダ等が保有している発信者情報によっては、発信者に対して意見聴取をすることが不可能又は著しく困難であることがあり、そのような場合には、発信者に対して意見聴取を行わないでよいこととなっています。

また、請求者の主張する事実関係及び証拠資料によっては、権利が侵害されたとは認められないことが明確に判断できる場合にも、発信者に対して意見聴取を行わないでよいこととしています。

そこまでの手続きをしてから権利侵害の明白性の判断となります。

権利侵害の明白性の判断

プロバイダ等は、発信者から開示に同意しない旨の回答を得た場合、又は一定期間(二週間)経過しても回答のない場合には、請求者から提出された資料等に基づき、権利侵害の明白性についての検討を開始します。

その上で、プロバイダ等は、請求書の記載に基づいて、請求者が発信者情報の開示を受けるべき正当な理由を有しているかについて判断します。
発信者情報の開示

発信者情報の開示を求める理由が、

  1. 損害賠償請求権の行使のためである場合
  2. 謝罪広告等名誉回復措置の要請のため必要である場合
  3. 発信者への削除要請等、差止請求権の行使のため必要である場合

には、通常は、請求者は発信者情報の開示を受けるべき正当な理由を有しているものと考えられるが、例えば差し止め請求の場合に既に権利侵害情報が削除されており、請求の必要性がなくなっていることなどもありうることから、発信者の意見も考慮した上で判断する必要があります。

その他の理由であって、正当な理由を有しているか否かについての判断が困難な場合には、プロバイダ等は、弁護士等の専門家に相談した上、判断を行うことが望ましいとされています。

最後に開示・不開示の手続です。

開示・不開示の手続

開示について発信者の同意があった場合は、プロバイダ等は、速やかに書面で発信者情報を開示します。請求者が開示を求める発信者情報の一部についてのみ、発信者が開示に同意した場合には、プロバイダ等は、当該部分についてのみ速やかに開示を行い、発信者が同意をしなかった部分については、開示の可否を判断します。

開示のための要件を満たすと判断された場合には、書面により発信者情報を開示します。開示を行った場合には、発信者に対し、その旨通知します。

開示のための要件を満たさないと判断された場合は、請求者に対し、書面により、要件を満たさないと判断した理由とともに、発信者情報を開示しない旨を通知します。


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